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kaychanのMOTABクリスマスコンサート訪問記-その2 & ディーン・ケーリンによる舞台裏のデヴィッド・アーチュレッタ [デヴィッドに会いました!(現地レポ)]

rikuです。
kaychanによる、モルモンタバナクル合唱団クリスマスコンサート訪問記の第2弾です!
(AAAでは、kaychanによるファンとの交流も含めた詳細に渡るレポのうち、デヴィッドに関係するを部分を抜粋して掲載させていただきます。)

◆MOTABコンサート2夜目(2010/12/18・土)

第1弾(詳細はこちら)でリハーサルのサイマルキャストとコンサート本番の第1夜を満喫したkacyhanは、偶然にも、コンサート第2夜に行けることになり・・・
予定よりも早くドアが開き、荷物チェックを受けたあと、席へ向かいました。17日はバルコニー(3階席)でしたが、今夜はプラザ(一階席)の真ん中よりやや後ろ、正面よりやや左寄りのブロックでした。それでも会場が広いので実際にコンサートが始まるとデヴィッドの表情は全く分からず、スクリーンを観ることになりました。私たちは割り当てられたブロックの最前列の中心寄りでした。私の右隣はReservedとなっていて、時間と共にどういう人がそこへ座るのかがだんだんわかってきました。コンサートはMOTAB Choirの事務局らしき所が運営していたようで、会場係の方々がたくさんいらっしゃいました。コンサートが始まると、それまで場内に立っておられた方が私の隣に着席されました。そして前方ブロックの通路は太いモール状の帯で塞がれました。

motab-2.JPG
(この日の席から見えるステージ)

開演を待つ間に、話の流れでBママが「もう一人の弟が生きていたなら自分とダニエルとの間の架け橋のような存在になってくれていたかもしれない」とCOS の中でデヴィッドが書いている箇所について触れました。私はその話も、彼女が語ろうとしている事柄もとてもよくわかり、「Chords of Strengthを読んだから」と言うと彼女は驚きましたが、彼の晴れの舞台を前に友人とこのような話ができたことは私にとって大きな喜びであり、この夜のコンサートと同じように素敵な思い出になりました。

デヴィッドは日を追うごとに声もよく伸び、一つ一つの歌とより一層心が通い合っているようでした。歌に入り込んでいる時、私たちもそれがわかります。デヴィッドの全てがそこにあるのです。この日のSilent Night はまた特別に素晴らしく、彼は昨日よりももっと体を深く前傾させて歌ったため、カメラマンはデヴィッドをカメラ枠内に捉えることができず、本来デヴィッドがフォーカスされているはずのスクリーンに彼が映っていない時がありました。また、唄いあげてにっこり笑う時の微笑みに感謝と幸福が溢れ、この場にいることができて本当に良かったと思いました。

パフォーマンスが徐々に完成度を上げて行ったのとは反対に、彼が、より彼自身であったのはドレス・リハーサルの時だったように思いました。MCで「このような場に自分がいて、こんなにたくさんの人たちの前で唄うことになったことが信じられない」というようなことを言っていますが crazy という言葉を2回も使い、その度に客席から笑いをとっていました。高揚していて適切な言葉がすぐにみつからなかったのでしょう。初々しく微笑ましい光景でした。コンサート本番の二日間は crazyからamazingに代わっていました。ところでプラザ席に座って初めて知ったのですが、デヴィッドのMCもマイケル・ヨーク氏の「語り」も実は客席後部にある二つのスクリーンにテロップで流されていました。万一の時のためでしょうか。でも、デヴィッドはそのテロップの通りではなく、自分の言葉で話していました。

kaychanのファンとの交流の詳細や、出発前の用意周到&緻密な計画(笑)の様子は、下記のリンクから彼女のブログをご覧ください。
◆ 渡米前の準備の様子は、こちら
◆ ソルトレークシティでの12/16、12/17のより詳しい様子は、こちら
◆ ソルトレークシティでの12/18、12/19のより詳しい様子は、こちら

kaychan、素敵な訪問記をどうもありがとうございました![揺れるハート]

ディーン・ケーリンによるMOTABコンサート舞台裏

さて、kaychanの訪問記の中で、「とても凛とした理知的な雰囲気」の方と紹介されていたSnarky Archiesのjaneyさんが、デヴィッドのボーカル・コーチであるディーン・ケーリンにモルモンタバナクル合唱団クリスマスコンサートの経験談を問い合わせたところ、ディーン先生から以下ような詳細なお返事が届きました。

デヴィッドは、10月のマーク・ウィルバーグ(※モルモンタバナクル合唱団音楽監督)とのミーティングに私を招待してくれた。そこで、プログラム、選曲、キーなどに対するマックのビジョンが語られた。残念ながら、私はその週はナッシュビルにいて、娘を音楽業界の人々やレーベルに紹介していたので、ミーティングには出席できなかった。しかし、デヴィッドには、必要なときはいつでも電話でミーティングに参加できるから、と伝えていた。当日の朝も、デヴィッドに必要ならいつでも電話をくれるようにメールを入れておいたが、特に連絡がなかったので、すべてうまく行っているのだろうと思っていた。ソルトレークに戻ってからデヴィッドと彼の父に連絡し、準備の具合を尋ねると、すべては順調に進んでいて、特に懸念材料はないようだった。

次に連絡があったのは12月11日で、デヴィッドが初めてのリハーサルでマーク・ウィルバーグに会った直後のことだ。彼は私のスタジオに立ち寄り、2時間ほどいろいろと練習した。デヴィッドは数枚の楽譜だけを受け取っていた。デヴィッドは、曲を聴くことによって学ぶほうがずっと得意なのだが。私は、デヴィッドが自身のクリスマスアルバムからたった1曲しか歌わず、新しい曲を5曲も歌うのだと知って驚いた。これでは負荷がかかりすぎる。しかし、選曲はほぼ満足の行くものだった。特にスペイン語の曲と"Cat and Mouse Carol"がいい。どちらの曲もコンサートにはぴったりだ。私たちは、これらの曲のリハーサル用CDを作成し、何回か通しで練習した。デビッドは最後に、翌日のマークとのリハーサルに来てくれるように私に頼んだ。

翌日はマークと一緒に作業した。合唱団とオーケストラは既に2週間ほど練習していたが、マークは、デヴィッドの声やスタイルを生かすために旋律を何箇所か変更することを認めてくれた。私たちがどうしても変更したかったのは、スペイン語の曲のアレンジだった。元々のアレンジはもっとゆっくりした曲調で、子守唄のような感じだった。デヴィッドが親しんでいる曲調は、もっと早くて楽しいものだった。そこで、私たちはもっとアップテンポのバージョンにするように主張した。(これは、結果的に完全に正しい判断だった!) ちなみに、マークは、最初のリハーサルから2回目のリハーサルまでのデヴィッドの進歩と、デヴィッドが、単に楽譜を見たときよりも、実際に曲を聴いて練習した後にどれほど迅速に新しい曲をものにするかを目の当たりにして、完全に参っていた。

デヴィッドは、12/14(火)の夜に、初めて合唱団とオーケストラに会った。私は幸運にも火曜と水曜の夜の両方のリハーサルに参加することができた。私は、主に、マイクを通したデヴィッドの声が、我々の望む暖かい、リッチな音になるように、そしてテンポが確実に正しいものになるように腐心した。1つの曲を数百人で演奏すると、どうしてもテンポが遅くなる。我々には、テンポを保つことが重要だった。そして、あれだけの大きさのホールでは、どうしても声が薄く聞こえがちである。我々はデヴィッドの声の豊かさを確保したかった。スペイン語の曲の新しいアレンジが用意できたのは水曜になってからで、従って、デヴィッドは水曜の夜にようやくリハーサルができた。

私は木曜と金曜は他に約束があったため、デヴィッドのウォームアップを電話で行ったが、土曜の夜はその場に参加できた。あれは素晴らしかった!デヴィッドを本当に誇りに思った。これほど大きなコンサートの直前、デヴィッドが何とか準備を整えようとしているにもかかわらず、パフォーマンス前にデヴィッドに会おうとする人の波が次から次へと押し寄せてきていたのを見ていたので、なおのことだ。デヴィッドは常にとても礼儀正しく、プロであった。コンサート全体が素晴らしかったが、ハイライトは"Silent Night" だった。彼の声は非常に見事で、彼の感情はとても心に触れるものだった。あれは、紛れもなく特別な瞬間だった。デヴィッドは、それでいて完全に彼自身であり、とても自然で、ほんものであった。彼が、ファンに気づいて手を振ったのは微笑ましかった。

日曜の朝7:45に私の電話が鳴り、日曜のTV放送のためにデヴィッドのウォームアップを行った。この種の楽曲でのデヴィッドの声はとても素晴らしく、彼がポップを歌うときにはあまり感じることのできない彼の声の豊かさ、深さ、統制力を多くの人が堪能できたことは、私にとって大変喜ばしいことだ。クリスマスソングは、デヴィッドがたいへんに素晴らしい声と見事な統制力、パワー、感情そしてダイナミックさを併せ持っていることを示すのにふさわしい手段なのだ。

私はデヴィッドを心から誇りに思うと同時に、彼のパフォーマンスに大満足している。彼は間違いなく聴衆と合唱団を魅了し、この時代の偉大なヴォーカリストでありパフォーマーであることを認識させたのだ!

あの見事なパフォーマンスの裏に、たった数回の、しかも直前のリハーサルしかなかったとは驚きです!
やっぱり天才だ・・・。
では、ディーン先生が感激したスペイン語の曲(Los Pastores a Belen)とSilent Nightを聴いて、その素晴らしさを再認識すると致しましょう~♪

Los Pastores a Belen & Silent Night(2010/12/19)
Credit to Elizabeth5576
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コメント 2

コメントの受付は締め切りました
kaychan

rikuchanさん、抜粋掲載ありがとうございます。年内に書き終えたかったのですが、何しろバラバラに散らばっていた記憶の「最適化」が必要で、頭の中を整理しながら書いていたため遅くなって申し訳ありませんでした。これでまた新たな刺激を求めて放浪の旅ができるかも。

それから、ディーン先生の記事を訳して下さって大変嬉しいです。楽譜を渡されていただけ(マネージメント側から何かヘルプは?)のデヴィッドが、コンサートであれほどまでに堂々と落ち着いて持てる力を惜しみなく発揮できたのは、デヴィッドを熟知している先生の暖かいサポートがあったおかげなのですね(涙)。
-「マイクを通したデヴィッドの声が、我々の望む暖かい、リッチな音になるように」「我々はデヴィッドの声の豊かさを確保したかった」-
先生の意図通り、デヴィッドの声は暖かく量も質もリッチなものでした。土曜日のハイライト「Silent Night」についてのお話、クリスマスソングがデヴィッドの持てる能力を示すのに最適の手段だというお話もまさにその通り!
デヴィッドは「何か持っている」と思いましたが、最高の先生を持っていたのですね~♪(あ、古すぎた? )

by kaychan (2011-01-07 18:03) 

rikuchan

kaychan、こちらこそ、すばらしい力作のレポを掲載させて頂いて、ありがとうございます<(_ _)>。 
おかげで、これまで全く知らなかったソルトレーク・シティのクリスマスの一大イベントについて、とても身近に感じることができました。そして、アメリカのファンたちのダイナミックな交流の様子や、本のサイン会がどういうものなのか、待ち時間がどんな雰囲気なのかについても、これまでの写真や動画で見るとのはぜんぜん違う、具体的な出来事として感じることができました。

デヴィッドはきっと、こと音楽、特に歌うことになると、いま何が必要なのか、自分にとって最善なのは何かを本能的に理解し、動くことができるのではないでしょうか。そして、この種の挑戦に関しては、決して苦痛とは思わず、むしろその過程を楽しんでいるように思えます。ディーン先生は、デヴィッドの必需品リストの上の方に、しっかりキープされているのかもしれません(笑)。
by rikuchan (2011-01-08 00:21) 

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