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AP通信インタビュー (2010/10/4) - デヴィッド・アーチュレッタのアルバム・プロモーション [インタビュー訳(動画)]

Grayです。
アルバム発売日前後の怒涛のプロモでは、すっかりデヴィッドに置き去りにされた私です。きょう(きのう?)もあちこちで歌ったようですが・・・私は後ろ向きですので、ここで過去のインタビューをひとつ紹介します。 アルバム発売10/5当日の数々のプロモのようすはこちらの記事でrikuchanさんが紹介してくれましたが、その前日の10/4にも、AP通信(Associated Press)とMTV Newsのインタビューがありました。 ここではそのうちのAP通信を紹介します。ちょっと長いですが、おつきあいください~。

Associated Press Interview - Part1
Video credit to cristobalite4126

インタビュアー: APへようこそ。私はいまデヴィッド・アーチュレッタと一緒にいます。3枚目のアルバムが・・・、そうよね?
デヴィッド: うん。
インタビュアー: クリスマス・アルバムもかぞえていいんでしょ?
デヴィッド: うん。
インタビュアー: アルバムがあした発売になります。きょうは来てくれてありがとう。
デヴィッド: いいえ、どういたしまして。
インタビュアー: 調子はどうなの?
デヴィッド: すごくいいよ、ありがとう。このアルバムの発売にはちょっと不安もあるんだけど。緊張してるし。でもわくわくしてる。とても複雑な心境なんだ。だって、いったいどうなるのか、ぜんぜんわからないから。みんながどんな反応をするのかね。でも、興奮してるよ。
インタビュアー: “The Opposite Side of Down”ついては、どう感じてるの?
デヴィッド: あはっ、“The Opposite Side of…” ?
インタビュアー: ”The Other Side of Down”よね。ごめんなさい。
デヴィッド: いいよ、同じような意味だもんね。“The Other Side of Down”の・・・、質問はなんだっけ?
インタビュアー: なにからひらめきを受けたの?
デヴィッド: そうだね、”The Other Side of Down”は・・・。まず最初に思ったのは、ぼくがこのアルバムで成し遂げたいことは、なんだろうってこと。ぼくの目標は?アーティストとして、音楽を通じて今回、みんなに伝えたいことはなんだろう? ぼくはまだ、楽しいものをつくりたかったんだ。楽しくて、年齢相応なものにしたかった。ほら、10代最後の年だから、まだ10代らしくいたかった。でも、成長はしているよ。毎日、人生において新しいことを学んでいる。 それを、みんなと分かちあえたらと思った。多くのひとに、ぼくの物事の見方を知ってほしかった。音楽を通じて、少しはね。それから、前向きでいたかったんだ。 いい気分になるようなアルバムにしたかった。 ある意味、ちょっとダサくもあるんだけど。だって、それがぼくだから。ぼくという人間をみんなに知ってほしかった。だから、デヴィッド・アーチュレッタをみんなに紹介しているみたいなものだよ、ある意味においてね。彼の、楽しくてお気軽な面を紹介してるんだ。それでも、すべての曲にはちゃんと意味があるんだけどね。
インタビュアー: これが3枚目のアルバムだけど、ファースト・アルバムからはなにを学んだの?
デヴィッド: あぁ、ファースト・アルバムからは、すごく多くのことを学んだ感じがするよ。ほんとに多くをね。 ビジネスの仕組みから始まって、音楽をどうプロデュースし、どういうひとたちと仕事をして、どんな発言をして、また、どう発言するのかまで。それにパフォーマンスのしかた、話しかた、インタビューの受けかた、とにかくすべてのことを、あっというまに、たくさん学んだ気がする。だから、今回はどれほど違う方法でやっているのかを見て、おかしいんだ。それに、わぁ~、次のときはまた、ぜんぜん違う方法でやるんだろうなぁ、って思う。だって、今回もさらに多くの新しいことを学んでいるから。まるで、一歩一歩進むごとに、未知の世界に足を踏み入れてる感じだ。でも、そうしながらも、怖くもあるけれど、でも、広げてるんだ・・・・えーと・・・広げてるのは・・・。
インタビュアー: 視野?
デヴィッド: そう、それかな?視野を広げてるんだ。そこに歩み出て、経験をもっと積んでいくんだ。
インタビュアー: 私が覚えてるのは、ほら、ファースト・アルバムが出て、”Crush”が出て・・・。
デヴィッド: あはは。
インタビュアー: 私たちは、ああもう、デヴィッドってば。ちっちゃなデヴィッド、ほんとかわいくて無垢なんだから~、と思ったものよ。
デヴィッド: あははは。
インタビュアー: でもあなたは学んだのよね。さっき言ったように、すごく短い期間で学ばなければならなかった。この業界の事情とか、名声とはどんなものか、自分自身の音楽の制作・・・ただテレビ番組に出るだけじゃなくてね。それで、あなたが想像もしていなかった、すごく驚いたことってある?
デヴィッド: それは・・・、あらゆることがほとんどまるで、ビッグ・サプライズのようなものだよ。まるで、部屋に足を踏み入れると、部屋が真っ暗で・・・。たとえばの話なんだけど、自分の家とかどこかで、部屋の電気が消えていて、そこに入っていくと、突然電気がバーっとついて、紙ふぶきが舞って、たくさんの人がいて、「サプラーイズ!」って叫ぶ、そんな気分だよ。すべてがいちどきに、ドバーーーンって感じ。だって、こんなことが起るなんて、なにひとつ期待してなかったから。そういうことを考えてはいたよ、どんな感じなんだろう、ってね。でも、アメリカン・アイドルであそこまで行くなんて期待してなかったし、番組が終わってすぐ、1時間後とかには契約に署名してるなんてのも、期待してなかった。アルバムを毎年制作するなんて、そんなに早く進むなんて、期待してなかった。ツアーに出て、まだファンたちがいるなんてこともね。この、アメリカン・アイドルの効果がどれくらい続くかなんて、わからなかったんだ。自分がどのくらい長く・・・そのあとで、アーティストとしての自分に、どんなことが起こるのかなんて、わからなかった。 みんながいつまで、自分とつながっていてくれるのか? 自分のやることにまだ興味を持ってくれるんだろうか?って。 だって、そんなのわからないよね。いまだって、あした、なにが起こるかなんてわからない。なにが起きてもおかしくない。キツい体験をしてなにかを学ぶかもしれないし、なにか素晴らしいことが起こるかもしれない。もちろん、どっちもだと思う。大切なことは、たえまなく登り続ける努力をすること。それが、言ってみればこのアルバムのテーマなんだ。前に進んで、ベストを尽くすこと。一生懸命とりくむこと。なにか良いおこないをすること。そして、いまのこの人生を生きるあいだ、他人の役に立つこと。
インタビュアー: 前向きなメッセージや前向きな音楽を発信することは、あなたにとってとても大切なのはわかるわ。でも、つい比較しちゃうものだけど、自分と同じ年頃のミュージシャンたちや、彼らのおこない、またひとびとが今、どんなものを買っているとか、自分と比較したりする?それとも、自分がピンときたものとだけ、接するようにしてるのかしら。
デヴィッド: ぼくは、自分がどう感じるかという気持ちと接するよう、努力している。なにが正しいおこないだろう、ということ。まあ、ほかのひとたちがしていることに、興味がわくのもわかるよ。でも、ひとびとがしているからって、なんでもいいわけじゃない。ひとびとがしていることで、ぼくが惹かれることはなんだろう、ってこと。なにか、自分に強い印象を残すものだ。だって、それが、ぼくが音楽でやりたいことだから。自分がなにかできるか・・・、前回やったことから、それほど突拍子もないことをやるつもりはなかったんだ。スムーズに移行していきたい。ひとによっては、すごく壮大なポップ・アルバムをつくったと思ったら、今度は突然ほら、こんなふうな、難解な芸術の世界に走ったりするけど、ぼくはそこまで過激なことはしたくない。ぼくはまだ若い。ぼくはまだ、ポップ・ミュージックが大好きなんだ。でも、内容があることがぼくにとって重要だ。みんなが聴いている音楽の裏に、どんな意味があるのか。だって、みんなには音楽とつながってほしいと思うから。もし意味があるなら、ぼくにとってだけじゃなくて、ひとびとにとっても意味のあるものになり、それはずっと残ると思うから。創り出す側としての音楽や作品については、まだまだ学んでいるところで、今回は、歌詞にすごく焦点をあてたんだ。べつに、人生を変えてしまうようなすごいことを歌ってるわけじゃなくて、まあ、そういう面もあるといえばあるけど、でも、理解しがたいほどの、ものすごく深いことじゃない。ただ、自分にとって実感できることを歌ってるだけなんだ。ぼくはとまどってばかりいるし、ときどき、わぁ、将来どうなっちゃうんだろう、って思ったりする。でも、将来にわくわくしてる。それとか、もっとお気楽でちょっと風変わりな曲だったり、あるいはもっとメッセージのある曲だったり。偽りのない限りね。曲は真実であってほしかった。だって、自分が歌うものを心から信じられるアルバムにしたかったから。楽しいものにしたかったけど、同時に信じられるものにしたかった。自分が信じれば信じるほど、ぼくの歌を聴いたひとたちは、アメリカン・アイドルでぼくと気持が通じあうことができたように感じるんだ。みんなも信じたいんだと思う。ぼくに、心から信じながら歌って欲しいんだと思う。それが、通じあうということだと思うから。ぼくがアメリカン・アイドルで歌った歌には、ぼくにとっての意味があった。それだからこそ、みんなが気持ちを通じあえたんだと思う。それが、みんながぼくに投票してくれた理由だ。うまくいってほしいからという理由だけで、なにかを歌ったわけじゃない。正しい理由のあることをしたかった。たとえば、こうすればうまくいって、みんなの注目を浴びられるとか、そういうことはしたくなかった。それは重要じゃないと思ったんだ。たとえ、注目を浴びることができたとしたって、それがどのくらい続く?1年かな?そして、忘れ去られる。ぼくはそのためにやってるんじゃない。ぼくは、忘れられない印象を残したいんだ。
インタビュアー: 録音スタジオに入るのには、もう慣れたのかしら?
デヴィッド: うん、そうだね。だれとやるのかにもよるけど。いつも緊張はするよ。だって、スタジオでは、それはずっと長く残るものだから。ひとびとが何度も何度も、同じものを聴き返すわけでしょ。だから、いつも祈るような気持ちなんだ。声の調子がよくて、思考がうまく働きますように。歌にうまく感情とエネルギーをこめて歌えますように。だって、一度アルバムにのったら、もうやり直せないんだから。だからいつも、うまくやれますように、いいものができますように、って願う気持ちになる。そして、自分がこの曲で言いたいメッセージを伝えるんだ。的確にね。それが、スタジオに入るときの気持ちだね。でもたいてい、長くいるうちに・・・2~3時間すごすうちに、居心地がよくなってくるよ。というのも、そういうことはもう、考えなくなってくるから。ただ、この歌詞にもっと入り込んでやる、もっとうまくやってやる、こんなのはどうかな?とか、いろいろ試しはじめるんだ。だから、最後にはすっかりくつろいでるよ。じつは、おかしいんだけど、多くのひとたちがこう言うんだ。ヴォーカルを録音するエンジニアやプロデューサーたちの多くが言うには、結局は、最初のほうに録音したヴォーカルを使うことが多いんだって。あははっ。なんかおかしいよねえ。思うに、それがよりナマ身で、よりリアルだからかな。必要以上に考えずに・・・考えすぎてなくて、最初に感じたままだから。たぶん、何度もやっているうちに、心で感じるよりも、頭で考えはじめちゃうんだと思う。だから、何人かのひとに、最初の数回の録音を使うものだって言われて、おもしろいと思ったんだ。最初のものには、あとのほうにとったものよりも、なにか不思議なものがあるらしいんだ。


Associated Press Interview - Part2
Video credit to cristobalite4126

インタビュアー: アルバムでお気に入りの曲はある?もし、あえて選ぶのなら?
デヴィッド: あえて選ぶなら?うーん・・・。むずかしいな。というのも、すべての曲に、特別な意味があるから。でも、この曲を選んだのには理由があって・・・。アルバムと同じように”The Other Side of Down”っていうタイトル曲があるんだけど、ある理由から、それをアルバムのタイトル曲にしたんだ。というのは、あの曲が意味していることが、いまの人生のこの時期において、ぼくが置かれている状況を、すごくよく象徴していると感じたから。この曲が歌っているのは、とまどいについてと、ぼくの頭のなかでなにが起きているかってこと。まるで、うわ、なんかすごいことになってて、ぼくの頭がちゃんと理解できるかあやしいぞ、って。マジで、ややこしいんだ。でも、じゃあそこで立ち往生するのか、ひたすら前進するのか、っていうことなんだ。混乱やイライラがあったとしても、前進し続けることができる。これから、次になにが起こるかなんて、いつも把握してる必要はない。だってそれが、人生ってものだから。将来のことをきっちり計画たてるなんてこと、できないんだ。どうなるかわからないんだから。将来について考えてみることはできるよ、でもそれで・・・、ほらもし5年前のぼくに、この先の5年間どうなると思う?ってたずねたとしたら、当時のぼくにはまったく想像もつかなかったよ・・・、あははっ、ぼくがまさかこんなことをしてるなんて!でしょ? だから、この先の5年だって、まったくわからない。でも、すごくわくわくしてる。だって、いろんなチャンスが待ってるとわかってるから。そして、だれにだって、チャンスがあるものだと思う。ただ問題は、自分がどうそれに対処するのか、ってこと。それをつかみに行くのか、行かないのか。だれの人生にも、チャンスは存在している。だから、あるひとつの人生や、ある特定のひとが・・・。たとえば、チャンスをもらえるのはあのひとたちで、あのひとたちだけに良いことが起るんだろ、なんてことは、ないと思う。そうじゃないんだ。だれにだって、人生を変えられるチャンスがあるはずだ。なにかを起こして、人生を楽しむんだ。だから・・・、ともかく、この“The Other Side of Down”は、どんなことが起きていようとも、向上すること、前進することが大切だという曲なんだ。ぼくは自分の道を進もうとしていて、人生をべつの期待感で見てる。”下”の反対側( The Other Side of Down )だよ。みんなにちょっと考えてもらいたかったんだ。なんだろう?彼はなにを言おうとしてるんだろう?ってね。みんなをすこし考えさせるような、それが、このアルバムでやりたかったことと言えるな。より創造力を働かせて、もっと概念的に、みんなに考えてみてもらいたかった。
インタビュアー: あはは。
デヴィッド: 言ってみればね。 ピカソとか、そういうわけじゃないけど。あはは。
インタビュアー: あははは。今まで、こんなふうに思ったことはある?あなたはさっきも言ったけど、旅が多くて、あっちに行ったりこっちに行ったり・・・。
デヴィッド: ♪Everywhere~♪ ごめん、あはは。
インタビュアー: あはは。多忙な業界よね。自分が普通のティーン・エイジャーだったらと、思ったことはない? 家にいて友人と過ごしたり、大学に行ったり、あるいは・・・。
デヴィッド: うーん。音楽が、ぼくのやりたかったことなんだ。いつだって、やりたいと思っていた・・・まあ、いつもいつも、ってわけじゃないけど、でもずっと長い間、やりたいと思ってたことだ。音楽をやっていなかったときはいつも、自分のなかでなにかが欠けてたように感じてた。いつも、いったいどうしたら・・・って探し求めてた。どんなふうに音楽をやっていけばいいのか、わからなかったんだ。でも、どうにかして、人生において音楽とかかわる必要があることは、わかっていた。だからぼくは、心からこの状況を楽しんでる。人生において、ただで手に入れられるものなんてないんだ。それが、自分の人生での心からの真の願望ならばなおさら、そう簡単に得られるものじゃない。もっとも価値のあるもの、値打ちのあるもの、そういうものには犠牲がともなうんだ。苦労はあるよ。でも、どれだけ苦労したかってことが、その価値あるものを、かけがえのないものにする。ぼくは、このために一生懸命働いた。この経験を、そしてこの旅で学んできたことを、だれもぼくから奪い去ることはできない。もし、すべてがただボンと与えられたものなら、それほどありがたみも感じないだろう。だから、決してラクじゃないよ。でも、まちがいなく価値がある。これが、心から大好きなんだ。それに、これからだってラクにはいかない。キレそうになることがあるにきまってる。「あー、もうっ!」ってね。でも、がんばり続けていけば、あとになって「なんでもっとがんばらなかったんだろう。なんで、続けなかったんだろう。」なんて後悔することもない。あとで振り返って、自分は一生懸命やったんだ、って言える。それも、自分の人生を価値あるものにするんだと思うんだ。そして、自尊心をもっと得られるようになる。
インタビュアー: これまで、この業界でやってきたことで、なんでもいいから、なにか変えられるとしたら、なにを変えたい?思いつくことはある?たとえば・・・わからないけど、こうすればよかった、ってことがある?
デヴィッド: うーん、ぼくは、なにも変えるつもりはないよ。なんであんなことしたんだろう?とか、解決するのになんであんなに時間かかったんだ?とか、思うことはあるけど、でも、試練にはいつも、理由があるものなんだ。そして、すぐにはその理由に気づかないものだ。ときには気づくのに何年もかかることがある。ときには数日だったりするけど、でも、ときに何年もかかるものだとしたら、なにも変えたくないんだよ。ぼくの過去において困難だった出来事が、この先のどこかで、ぼくになにかを教えてくれるのかもしれないからね。自分にはわからないんだ。だから、ぼくが変えられる唯一のものは、これから起こること・・・、ほら、ぼくが変えられるものは、これから起こることへの、自分の姿勢だよ。それが、ぼくたちが自分でゆくえを握っているものだ。これからなにが起ころうと、それに対してどういう態度で臨み続けるのか。もちろん、意思決定をすることもできる。 ぼくたちが持っている、自分たちでなにかを変えられる支配権は、それだと思うんだ。それから、ほかのひとへ大きな影響も与えることもできると思う。なぜなら、ひとびとが注意を向けるのは、どう物事に対処するかってことだと思うから。必ずしも、いいものに囲まれて暮らす億万長者から学ぶばかりじゃないんだ。ときにそれは、近所に住む、未亡人の女性だったりする。ごく質素に暮らしている女性だ。あるいは、自分の職場のビルのお掃除のおばさんかもしれない。みんなと同じように一生懸命に働く、その姿勢には、なにかがあるはずだ。スポットライトのあたるような華やかな生活はしてないかもしれないけど、でも、そこにはなにかがあって、ぼくたちはなにかを感じ、なにかを学ぶことができる。なにをしていようが明るく暮らしている、そんなひとたちから、ぼくは多くを学ぶ。なにも、世界一有名なひとでなくたっていいんだ。
インタビュアー: 自分のためになにか、特別なものを買う機会はあった?
デヴィッド: 自分のために、なにか特別なもの?
インタビュアー: なにか高額なものよ。
デヴィッド: うーん。なんだろう。だって・・・。
インタビュアー: 車とかは?
デヴィッド: ううん。だって、ぼくたちは・・・。だって車なら、アメリカン・アイドルでもらったのがあるもん。
インタビュアー: そうよね!あの車、まだ持ってるの?
デヴィッド: うん、あははっ。まだよく動くよ。
インタビュアー: いつも思ってたのよ。あなたたちは、ほんとにあの車に乗ってるのかしら、って。だから、わかってよかったわ。
デヴィッド: うん、もちろんだよ。ほら、自分ではあんな車は買わないだろうから、だから、あの車をもらったことは、ありがたかったよ。でもたぶん、お金は、ほとんどフライトに費やしてるかな。でもおもしろいのは、そのほとんどは、数日休みが取れたときに家に戻るためのフライトなんだ。もちろん数日くらい、そのまま出先にいることはできるけど、でも、いつも思うのは・・・・。それが、家や家族をもっと大事に思う気持ちを強くするんだよ。ほら、なくなってはじめて、そのありがたみがわかるっていうやつ、そんな感じ。まちがいなく、ぼくは家族や、家とかそういうシンプルなものが、そこにあってあたりまえのものだと思ってた。そしてすごいのは、ぼくがどれほど、そういうシンプルなものを愛してるのか、ってことだ。以前は、なにも気づいてなかったんだ。でも今は、わぁ、そういうのってすごく特別な時間だったんだ、って思う。ぼくはまちがいなく、家と仕事を行ったり来たりするフライトに、お金をたくさんかけてるよ。でも、それに値することなんだ。まあ、ほかのことにお金を使ってもいいんだけど、でも、ぼくにとってなにがいちばん重要かと言ったら、弟や姉妹たちが成長する過程で、一緒にいてあげることなんだ。彼らが大人になるときに、離れていたくないんだ。ぼくも、彼らの人生における成長の時期の、一部分でいたい。彼らのためにそばにいて、自分にできる限りの手助けをしてあげたい。 「たまに見かけるけど、素性のわからない兄」になんてなりたくない。そんなのいやだ。大きくなる過程で、なにかを学んだり人生について悩んだりしたときに、兄はいつも自分のためにそばにいてくれた、って感じてほしいんだ。とくに、ティーン・エイジャー特有のことをいろいろ経験する時期にね。彼らもまだ若いんだ。だから、彼らがぼくのためにそばにいてくれたように、ぼくも、彼らのためにそばにいてあげたい。
インタビュアー: すてきね。 じゃあ、ほかのひとからも聞かれるでしょうけど、私も聞かないわけにはいかなくて。
デヴィッド: あはは。
インタビュアー: あはは。アメリカン・アイドルについてよ。そう、ジャッジについてなの。
デヴィッド: うん。あはは。
インタビュアー: いえいえ、だあれもそんなこと聞かないわよねえ。
デヴィッド: あははっ。
インタビュアー: えっ、そんなこと聞くの?ってね。
デヴィッド: そんな。
インタビュアー: もし、あなたが番組に出ていたときに、ジェニファー・ロペスとスティーヴン・タイラーがジャッジだったら、どうなってたと思う?
デヴィッド: え~!
インタビュアー: そんなふうに考えると奇妙よね。
デヴィッド: うん、そんなふうに考えてみたことはないよ。違ってただろうと思うけど。というのも、みんなは、ジャッジがなにを言うかにすごく注目してるから。だから、スティーヴン・タイラーとジェニファー・ロペスが、どういう技術的な面で審査するのか、どんな意見を言うのか、聞くのが楽しみだよね。それが、みんなが自分のパフォーマンスをどう見るか、または自分をひとりの人間としてどう見るかに、すごく影響をあたえるから。または、みんなが、自分たちのどんなところに注目するのか、にもね。サイモンは、パフォーマンスするひとのどこに注目するべきなのかについて、多くのひとたちに影響をあたえたと思うよ。だから、新しいジャッジがどんなひとたちなのか、見るのが楽しみだ。でも、ひとびとの「サイモンはなにを言うんだろう」っていう気持ちが、自分にもおなじ気持ちにさせたんだ。「彼はなにを言うんだろう。」って。彼が言ったことを自分はどう取り入れて、どう対処するのか。そして、ジャッジたちのそれぞれの意見のバランスをとって、そしてさらに、じゃあ自分はどう感じるのかを・・・。というのも、いつも同感とは限らないからね。だから、すべての意見から最適なバランスを見つけて・・・って、わかんないや。ともかく。いや、思うに、すごくおもしろくなると思うよ。たぶん、違ってたのかも、もし・・・。わかんないや。そんな質問をされたの初めてだからなぁ。「もし、“あなたのとき”に違うジャッジだったら、どうだったと思う?」なんてね。でもジェニファー・ロペスはすごく才能があるひとだと思う。経験豊富だし、苦労してここまできたんだ。彼女はほら、ブロンクス出身で、ダンスも演技もして、そして歌も歌う。すばらしいキャリアを築いてきた。それに彼女はヒスパニックだから、すばらしいと思うんだ。アメリカン・アイドルにそういう要素が少し入るのは、いいことだと思う。スティーブン・タイラー、彼は伝説だよね。エアロ・スミスは偉大なバンドだから。彼が加わることでどんなふうになるのか、わからない。でも、いまにわかるよね。
インタビュアー: ありがとう。
デヴィッド: うん、どういたしまして。
インタビュアー: よくやったわね。
デヴィッド: ごめん、ぼく、ベラベラとしゃべっちゃって。
インタビュアー: そんなことないわよ。
デヴィッド: 内容のないおしゃべりばかりで・・・。
インタビュアー: ニュー・アルバムが明日、発売よね。ちょっと写真を撮ってもいいかしら?
デヴィッド: ・・・・・・は?


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コメント 2

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hirorin

デヴィッドって、写真を見ると子どものようにかわいいのに、大人ですよねー。妹に対する思いなんて、まるで父親の言葉みたいって思いました。
自分が変えられる唯一のものは、これから起こることへの自分の姿勢・・・
それはほんとにそうなのですが、そんなことをこんな風に迷わず答えられるって芯があってすごいなー[__ぴかぴか]
デヴィッド、ありがとう、とても勉強になりました!
Grayさん、長い長い訳をほんとうにありがとうございます♪他にもアルバムのことやたくさんデヴィッドの思い、考えをあらためて読むことができてとても嬉しいです。
by hirorin (2010-10-13 19:10) 

Gray

hirorinさん
デヴィッドは外面と内面のギャップがすごいよね~。
さらに内面も子どもとおとなが混ざっているみたいな感じで、
単純に見えても複雑なひとなんですよね。
デヴィッドはいつも「なにが正しいおこないか」を念頭に行動している。
どうすればラクか?でもなく、トクか?でもなく、正しいか?という規範は
凡人には難しいんですけど、デヴィッドー。

ところで、このときの服装の色合い、デヴィッドにすごく似合っていますよね。
ギャップということでは、服装のあたりはずれも多いような・・・^^;

by Gray (2010-10-14 23:05) 

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